いつかのためのルーティン

本当に書きたいことは
垂れ流しのようなルーティンから
生まれ出るものではない

思いもよらぬ衝撃
書かねばならぬ衝動
書きたいという意志によってこそ

読むに適う文章が生まれ出る

ではなぜ毎日書くか

スポーツ選手が試合に出られなくても
レーニングするように
演奏者がコンサートがなくても
毎日楽器を奏でるように

いつやって来るかも分からない
機会だとしても

書くべきものが到来したなら
そのときこそは
万難を排して
書かねばならぬ

肝心な時に
手が鈍って
好機が去ってしまわないように

いつでも
どこでも
書きたいことが書けるように

地味な日常に
埋没しながらも

どんなに小さいものであっても
書いておきたい

腕立て伏せや
スクワットのように

続けることでしか
身体は動いてくれない

言葉を紡ぐのも
何もないところから
生まれるのではないと
信じで
書いてゆく