また幾度のあと幾度

冬の走りの夜
澄んだ大気を吸って

見上げる空は
ずっと高い

移る季節
風と光のなかで

私は世界と一体になり
大地に立っている

人の世の
欲にまみれた濁りを
浄化するように

落ち葉を焚く
煙がたなびいて

深まる秋の
匂いを放っている

この美しい光景を
何度も見て

飽きず
また見たいと願って

歩き出す季節

年とともに
自然に寄り添い

穏やかな心持ちで
ただ巡る四季の

もろくはかない感傷