食べすぎの後に

食べ過ぎてしまった

後悔と自責の念を

人は

いつから持つようになったのだろう

 

食べ物のない時代なら

腹を満たす機会は

今よりはるかに少なくて

 

思い切り食べられた

満足を心に抱いて

眠れただろう

 

節制と自己管理の時代

日々の食事は

腹八分目

 

食べたい物も

飲みたい酒も

たまに

少しだけ

許される

 

だからこそ

我慢を重ねた末に

 

気持ちは

弾ける

 

投げやりになって

欲望のまま

貪るだけ貪り

 

もう食べられなくなるまで

食べ続ける

 

久々の解放感と

食べ物がぐいぐい咽を通る

気持ちよさ

 

そして

自分が欲望に組み敷かれた

敗北感

 

破れかぶれの快感とともに

負けた自分を味わう

背徳の負い目

 

たまらない