情熱のない表現など
ガソリンのない車
体裁だけ整って
いくら待っても疾走せず
走らず
動かず
錆びゆくのみ
心のガソリンを満たすには
喜怒哀楽を思い出し
人を見る気持ち
自然に感じる機微
感情の揺れを
身に受ける日々を
取り戻すほかなく
安穏さの中に
のたくる怠惰を抱えるばかりでは
老いて
枯れて
消えてしまう
人生の後悔は
失敗によるものではなく
挑戦しなかったことにある
老人は
いつも同じことばかり語り
洗脳され
失敗への道を歩もうとも
どうせ無くなるものならば
精一杯使い切って果てようと
心を研いで
切れるように
すすみたい