気まずい地獄

うらびれた

下を向いた者ばかりの

場末酒場に

 

うるさい爺がやってきて

がなり立てる

 

黙って

酒を啜る者たちに

 

成功を語るという愚行

 

話を聞く者はなく

爺は一人ブツブツと愚痴り

 

酒が回ると

見境なく話しかけては

相手にされない

 

この無言の酒場に

言葉を持ち込んだ報い

 

すれ違い

気まずい瘴気

 

再び爺ががなり立てる

 

私は隣でうつむき

グラスを傾ける

 

ああ地獄だ

 

脳がしびれる