わたしが二倍生きられても
私の人生は
少しも変わらない
50年が100年に
1000年に伸びたって
面倒事を遠ざけ
余裕のある限り
怠惰を貪って
何一つ
極めたり
突き詰めたりしない
ただ楽をして生きたい
少しの称賛と金
何もしない余裕
どこから見ても俗物で
激しい遊びも
冒険もロマンスも
夢見るだけで
やる気なし
火遊び程度の人生を
大らかに全うし
何も残さず
消えてゆく
歯がゆさも消え
欲望は衰えた
だが確信だけはある
いくら長く生きたって
私の生は変わらないことを