2021-09-20 言葉との別離 #詩 詩 言葉が離れてゆく ともに生き 命をつないできた 言葉が いまは郷愁のなかにしかない すでに わたしの言葉は 役目を終え 旅立っていたのだろう 残り香を嗅ぎながら 未だ傍らにあると勘違いしていた もうないのだ 終わっていたのだ わたしは獣になって 心臓を拍動させる一個に過ぎず 精神は収縮していた もう なにかに しがみつくのすら しんどい